ムシ歯の治療と予防
ムシ歯の原因
歯は何もない状態では、ムシ歯にはなりません。ムシ歯になる原因は、まず口の中に細菌がいて、その細菌の栄養素となる糖分があり、細菌が活動する時間がある事。その条件が揃ってはじめてムシ歯になるのです。細菌はプラーク(歯垢)の中で糖分などの栄養素を分解し、酸をつくります。その酸が歯のカルシウムなどをとかしてしまいます。
●脱灰と再石灰化
『脱灰(だっかい)』とは、歯質からカルシウムなどのミネラルが溶け出してしまう事。『再石灰化(さいせっかいか)』とは、口中に含まれるミネラルが脱灰した部分に再び沈着し、再生する事を言います。歯の表面のエナメル質は、毎日この『脱灰』と『再石灰化』を繰り返しています。
図のように、飲食の度に脱灰は起こりますが、時間を決め、間隔をきちんと開けていれば、再石灰化が促進され、回復します。逆に、飲食を頻繁にしていると、その度に再石灰化が寸断され、脱灰の状態から回復できなくなってしまうのです。
ムシ歯になりやすい人、なりにくい人
ムシ歯になりやすい人、なりにくい人がいるのをご存じですか?体質や生活習慣によって個人差があるのです。ムシ歯にならない為には、自分の唾液の性質を知る事も必要です。当院では、簡単なテストで唾液の性質を調べる事が出来ます。ぜひ、ご相談下さい。
ムシ歯にならないために!!
ダラダラ食べない !!
間食はなるべく減らし、きちんと時間を決めて食べましょう。
食べたらすぐ歯みがき!
食事や間食の後は、きちんと歯を磨いて、お口の中の糖分を減らしましょう。
審美歯科治療
オールセラミック|保険外治療
オールセラミックとは、審美性に優れた、セラミック素材の歯です。
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内面に金属を使用せず、セラミックのみで欠けた歯や削った後の歯を修復する、審美性に優れた歯冠修復法です。
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中に金属を使用しないので、より自然歯に近い透明感を得られます。また、金属アレルギーの方にも安心です。
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セラミックですので強度にも優れ、また、プラスチックや硬質レジンに比べ摩耗・変色もありません。
【費用】121,000円程度(税込)
【期間】3週間~1ヶ月
【回数】3回程度
【リスク・副作用】破折の可能性あり
ラミネートベニア|保険外治療
ラミネートベニアとは、比較的簡単な治療で、歯を美しく修復します。
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歯の表面を少しだけ削り、変色してしまった歯や隙間の開いた歯を美しく修復する方法です。
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比較的簡単な治療で済むので患者さんの負担も軽く、生まれつき歯の色が悪くホワイトニングでは効果が得られない方などにもおすすめです。
【費用】110,000円程度(税込)
【期間】3週間~1ヶ月
【回数】3回程度
【リスク・副作用】破折の可能性あり
MI(ミニマル・インターベンション)
|保険外治療
歯をあまり削らなくて済む、新しいムシ歯治療です。ムシ歯になった部分を最小限の範囲で削り、そこに特殊なプラスティックを流し込み接着する、審美性に優れた治療法です。
【今までの治療法のデメリット】
今までの治療では、ほんの少しのムシ歯であっても、上から銀色の詰め物をかぶせる為に、かなりの部分を削らなければなりませんでした。しかも、歯と詰め物との間には、100ミクロン程度の継ぎ目が出来ます。その部分を接着剤で埋める訳ですが、その接着剤も唾液によって7~10年で溶けてしまい、そこから細菌が入り込み(細菌の大きさは8ミクロン程度)、2次的なムシ歯へと繋がってしまうのです。また、見た目にも、銀色の歯はあまり美しいとは言えません。先進諸国の中では、未だに歯に金属を用いているのは、日本くらいのものです。
【MIのメリット】
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新しい接着法、審美性プラスティックの開発により、歯との継ぎ目を殆どなくし、2次的なムシ歯の発生を抑える事ができます。
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歯を削る量が、従来の半分以下で済みます。
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審美性に優れ、美しい口元を保つことができます。
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従来の審美歯科治療に比べ、かなりの低価格。ハイブリッドインレーでは5万円以上かかっていたものが、2万円程度で治療できます。
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金属アレルギーの方にも安心です。
【費用】2万円程度(税込)
【期間】1日
【回数】1回
【リスク・副作用】破折の可能性あり
初期虫歯→レジン充填
再発→銀色の詰め物
再発→銀色のかぶせ物
再発→歯が無くなる
総入れ歯
ホワイトニング|保険外治療
ホワイトニングとは白い歯を保つための歯のエステです。
【治療方法】薬剤を塗布し、歯を白くする方法。
【費用】5,500~49,500円程度(税込)
【期間】2週間
【回数】2回程度
【リスク・副作用】知覚過敏の症状などが生じる可能性があります。
歯周病
歯周病
歯周病の原因や予防、治療など
歯周病(歯槽膿漏症)とは
人間の歯の見えている部分は、3分の1程度で残りの3分の2を歯根と呼びます。歯根は、歯グキの中で骨と共に歯を支えており、この歯根と歯グキの境目は非常に弱い所です。現在、日本では成人の9割以上がこの病気(歯周病)にかかっており、歯を抜かなければならなくなる原因のおよそ半分は歯周病によるものです。
● 歯ぐきが腫れ、口臭がある
● 歯ぐきから出血しやすい
● 歯がグラグラして硬いものが噛めない
こんな症状で悩んでいる方は、歯周病が疑われます。
●歯周病の原因
歯の表面性状は材質的に陶器のお皿に近く、食後お皿に汚れがつくように歯にも同じ様な汚れが着きます。お口の中は湿度100%で、体温によって温度も一定に保たれており、この様な環境の中に汚れたお皿を放置しておけば必ずカビが生えます。同じ様に歯も磨かずにいれば歯の表面にカビが生え、このカビのことをプラーク(歯垢)と呼び、カビの出す毒素が歯周病の原因となります。また、歯ブラシ等でこれをきれいに除く事をプラークコントロールと言います。
●歯周病の進行度とその検査
歯と歯グキの間にある隙間を歯周ポケットと呼び、歯周病の進行度の検査はこの深さを測定します。健康な歯グキの場合この深さは1ミリ程度で、3ミリ以内であれば上手に歯磨きをすることで、ポケットの中の汚れを取り除けます。しかし、歯周ポケットが3ミリ以上であれば歯周病が進んで行く状態にあり、処置を必要とします。
●歯周病の治療
日常生活におけるプラークコントロールが治療のベースとなります。(歯科衛生士による一人一人に適した指導が必要です。)次に、歯石除去や歯グキの外科処置等、歯科医院での処置を受けることによって、歯周ポケットをおおむね3mm以下にする事が出来れば、歯グキの健康が保てます。ただし、健康を保つには定期的な検診におけるプラークコントロールの指導や、歯石除去が一年に2~3回必要となります。
お口のクリーニング
PMTC|保険外診療
PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)とは
良好な口腔内の状態を維持管理するためには、メンテナンスは欠かすことができません。PMTCとは、プロの衛生士(臨床経験3年以上)による器械的なプラークコントロールの方法で、ムシ歯や歯周病を予防する効果的なテクニックです。
【PMTCの手順】
①プラークの染め出し
②ペーストの塗布、ブラシでの清掃、ステイン除去
③カップ、フィンにて歯と歯の間の清掃、研磨
④洗浄、フッ素塗布
※効果を十分に得るために、塗布後30分~1時間は、飲食、うがいを避けて頂きます。
⑤完了
【費用】4,400~5,500円程度(税込)
【期間】1日
【回数】1回(年4回)
【リスク・副作用】一時的に知覚過敏のような症状が出ることがあります
歯を失ったら…
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不幸にも歯を抜かなければならなかった方
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先天的に歯が足りない方そのままにしておくと…
両脇の歯が傾斜したり、咬み合う部分の歯が伸びてきたりして歯並びが悪くなってしまいます。
ブリッジ|保険内の方法
歯がない部分の前後の歯(健康であることが条件)を削って冠をかぶせ、歯をつなぐ方法です。
インプラント|保険外治療
インプラント(人工歯根)療法とは
歯が無くなってしまった部位の歯グキに、新しく第2の永久歯とも言える人工の歯を植えます。
その上に、固定式のかぶせ物を入れる事によって、元の自分の歯と同じ様に食べ物を噛めるようにする治療法です。
当院では、“Bonefit(ボーンフィット)”というタイプの純チタンを使用したインプラント治療を行っています。
チタンは体にとって無刺激で、体に良くなじむ性質です。外科の分野でも骨折治療や人工関節など、広く応用されています。